指導者向け資料

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 2011年は、東北の大震災から始まり、台風12号の被害など、未曾有の大災害に見舞われた年でした。私は、東北地方の津波による被災地や紀伊半島の土砂災害地を慰問する機会を頂き、自然の力に畏怖の念を抱かざるを得ませんでした。しかし、私だけではなく、昨年人間の力を超えた自然の猛威を思い知らされた日本人は少なくないと思います。
 さて、私は普段は小児科医として勤務しております。毎日毎日、子ども達の診療にあたっています。言い換えれば、小さな人間という自然と向き合っています。子ども達の体も心はとても素直です。人間という自然の摂理に従っています。感染症など一般内科はもちろんですが、今回のテーマである「早寝早起き朝ごはん」に関しても、「夜遅くまでゲームしてたりテレビ見ていたら朝起きれないよ」「早く寝ないと疲れは取れないよ」「朝ごはん食べないと元気でないよ」「早寝早起きして朝ごはん食べて朝うんちしないと便秘になるよ」というように。時に「人間の体は自然なんだから自分の思い通りにならないよ」と付け加えることも多いのです。私が向き合う'小さな自然'は自然の摂理通りに反応しています。
 今、日本は未曾有の24時間社会に突入しています。睡眠障害、うつ病、メタボリックシンドロームなど、24時間社会は人間の人体という大自然に牙を剥きはじめています。10年前、小児科医の立場から、24時間社会の子ども達への心身の発達に対する悪影響に警鐘を鳴らすべく、「早寝早起き朝ごはん」運動を始めました。その活動を通じて、各専門機関から子ども達に対する24時間社会の悪影響がさらに報告されました。しかし、この心身における甚大な侵襲を誰が予想したでしょうか?昨年2011年は「予想外」「想定外」という言葉が氾濫しました。24時間社会による人体への悪影響は、もう「予想外」でも「想定外」でもありません。私達は24時間社会における被害は「予想内」「想定内」の人体への侵襲である、と知りました。
 深夜の満員電車、24時間煌々と照らすネオン、24時間いつでも楽しめるインターネット・オンラインゲーム・携帯電話・・・文明の流れは変えることは出来ません。ただ、人間という自然体は24時間生きることは出来ず、夜行性にもなれないことは事実です。これから益々すすむであろう昼夜のないメディア・ITの進歩が、文明の負の遺産にならないために、その文明と'共存する知恵'を身につける必要があると思います。子ども達は、この大人の社会の影響を確実に受けています。おそらく、たった今現代社会を受け入れているの大人達に警鐘をならしても到底受け入れてもらえないでしょう。しかし、未来を担う子ども達に「24時間社会の人体への悪影響」を教えることが出来たら、数十年後には、違う未来が待っているかもしれません。今、子ども達に教えていくことが、未来を変えることになりませんか?「未来の日本へのメッセージ」、これがこの資料の根底に流れるテーマです。未来の形は、自分達で創っていくことが出来ます。

 最後に、私達 執筆者からの苦言も付け加えておきます。
この資料のデータが全て、「未来永劫絶対的に正しい」という、根拠は何もありません。今日の時点で、未熟な執筆者が知りうる小さな世界の知識や経験をもとに、このような資料を作成させて頂いております。
 私は、医師としての日常診療の中で、いつも戒めているのは、「決して自分の知識や経験、論文上はこうなるはずだ、と思い込んではいけない、人間の体こそ自然、だからこそ予想外のことは常に起こる可能性があると覚悟していなければならない」と反芻します。
「正論は劇薬」という言葉があります。伝える側の謙虚な気持ちを忘れては、本当に伝えたいことが伝わりません。大切なことは、伝える相手の幸せを心から願う気持ちから湧いてくる思いです。この資料をご覧になる教職の先生方へ、どうぞ御自分の感性と理性的な判断のもとお役立てください。先生方の子ども達を思う熱意、日本の未来に対する思い熱い思いの一助になれば幸いに存じます。
平成24年1月8日 星野恭子

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●生活リズム:早起きリズムは命のリズム 「PDFPPT」ダウンロード

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●排泄:うんちは、身体からのメッセージ! 「PDFPPT」ダウンロード

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